📚ライティングの哲学 書けない悩みのための執筆論 メモ

p29.山内

書くという行為も、どうやって制約をつくりだし、配置するかが重要になってくると思う

p31.読書猿

後で「しまった！」と思うことも多いんですけど、なにか制限をかけないと、延々書き続けて太っていってしまう

p49.千葉

Tak.さんの本には、自由に書いて、好きなように「シェイク」しながら使うんだ、大雑把に使うんだということが、つまりフリーライティングのすすめのようなことが書いてあって、目から鱗でした。

p52.瀬下

「パワポ」には、いままさに自分が生成しつつある文を「しょぼいもの」といったん割り切る機能がある

p66.読書猿

アウトライナーからあまりコピペしないことにしてるんです。書き捨てたものはまたいつか出てくるだろう、っていう発想

…自分の「無能さ」でフィルターにかける。詳細化して自分の手に負えなくなったアウトラインは捨ててしまってゼロから書き出すと、自分の頭の中になる書ける範囲のものだけが残ってるんですよ。

…ぼくがいちばんアウトライナーで困ったのが、やっぱり枝払いをどこでやるかです。

p72.千葉

文章を書くときに構えてしまうことを突破するために、ぼくは以前「書かないで書く」というキーフレーズを考えたんですが、それは要するに「規範的な仕方で書かない」という意味なんですよね。

p106.読書猿

最初に石を置いたら、もう取り返しがつかないから。取り返しのつかなさから始まっていって、できないことが増えていくんですよね。そうやってできないことが積み重なっていった結果、残った道筋が見えてくる。

千葉

取り返しのつかなさの連鎖！

p108.千葉

有限性が可視化される感じがあります。

瀬下

頭の中で選択肢をこねくり回すのではなく、具体的に書いてしまうことで、必要ない選択肢が切られていく感覚はあります。

千葉

いくらでも可能性を考えてしまうと意思決定できないわけですけど、それをカットするひとつのツールになっているということですね。

読書猿

書くこと自体が、先ほどの「石を置く」ではないですが、取り返しのつかなさを重ねていくことですよね。

p251.山内

書くことを大袈裟なものとしてとらえるのではなく、普段の喋りのようにやってしまおうということになるかと思います。自己検閲されていない喋りをいかに引き出して、その適当さを許すか、あるいは諦めるかがぼくらの議論のひとつの核心になっているのかもしれない。

p253.山内

外傷をもとにした半自動的な喋りに承認を与えること。

p256.千葉

この本での議論や執筆は書くということの理想化との闘いであったことは間違いなくて、みなさん共通して理想化から離れて書くことは向かった

p258.千葉

「諦め」を身体的に、あるいは内面的にどう醸成するのか